ラジオの仕事

ラジオが好きで、中学生の頃から深夜番組を聴きながら勉強をしていた。正確にいうと、勉強はしていない。
山深い田舎に住んでいたので、NHKを除くと基本的に聞くことができるのはAMのみ。デーモン閣下やウッチャンナンチャンのオールナイトニッポンを、こっそりイヤホンで聴いていた。
東海圏だけで放送されているローカル番組もよく聴いた。小堀勝啓さんというパーソナリティが楽しげに語っていた、インドでの買い物の様子を聴いて、いつか自分もインドに行ってチャイを飲みながら値切り交渉をしたいと思い続け、大学3年生になってその夢が叶った。インドに行っている最中から、二度とインドには行くまい、と思っていたが、今一番行きたい国はインドだ。

大学生になって静岡に来て、その後、社会人になってからは、もっぱらFMを聴いている。静岡ではお馴染みの、K-MIX(静岡エフエム放送)だ。そのK-MIXが、ラジオ局であるにもかかわらず雑誌を出していることを知ったのは、最初に入った会社の同期と一緒に、スノーボードにハマっていた頃。『K-MIX スキー&スノーボードマガジン』という本を毎年購入して、それを頼りに毎週雪山に出かけていた。そこで、ちゃんと本を見直して初めて知ったのは、「この本を出しているのは、ラジオ局のK-MIXではなく、フィールドノート社という出版社だ」ということ。
若かった私は、何を思ったのか、その出版社の試験を受け『K-MIX スキー&スノーボードマガジン』の制作をすることになった。それが今から、四半世紀前のお話。

前振りが長すぎるが、つまり、私の人生はラジオの影響を大いに受けているということで、そんなラジオには感謝の気持ちでいっぱいだ。

・・・・・

昨年の5月、K-MIXの番組『LIFE! LIFE! LIFE!』のプロデューサーから、番組の本を作りたいというお話をいただいた。しかもかなり本気度を感じる熱い企画書も送られてきた。
正直なところ、この時代、本を作っても売るのは本当に難しいから、本はやめてWEBとかにした方がいいですよ、と言いそうになったのだが、これまでラジオにお世話になってきた身としては、なんとかその熱い想いに応えたいと思ってしまった。
知恵はないがこれまでの経験と勘を駆使し、とても優秀なフリーランスのスタッフの方の力を借りて、なんとか番組放送開始10周年にあたる今年の3月に形にすることができた。
パーソナリティのお二人からは、感謝の手紙までいただいた。感謝したいのは私の方なのに。。。

・・・・・

くらしたびは、本日5周年を迎えることができました。

いろいろな方の感謝の気持ちをしっかりと心に刻んで、そしてお世話になっている方への感謝の気持ちを忘れることなく、これからも謙虚に、真面目に、楽しく仕事を続けていきたいと思っています。

フィールドノート社に入って、初めて担当させてもらった『K-MIXスキースノーボードマガジン』と『K-MIXラララBOOK』

『K-MIXラララBOOK』については、こちらの記事でとても素敵にまとめられています。

https://minpo.online/article/k-mix-lifelifelife10book.html

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)